「とまとの楽園」は南房総市沓見にあります。
ある日、地元のスーパーマーケットでパンフレットを見かけ、そのまま行ってみる気になりました。
パンフレットに書かれているキャッチコピーは「1本のとまとの木から10,000個以上を収穫!」
寒いとはいえ日差しは暖かく、とまとにお目にかかるにはピッタリな午後ではないかと思いました。
情報はすべて2018年2月6日現在のもの、写真も同日に撮影したものです。
いったい「とまとの楽園」とはいかなる場所なのでしょうか?
とまとの木を下から見上げたことはありますか?
「とまとの楽園」は、水耕栽培でとまとを作っている観光農園です。
植物を育てた経験に乏しい私は、水耕栽培といえばカイワレダイコンくらいしか思い浮かびません。
外から見ると何の変哲もないビニールハウスに入ってみると・・・
なんと、木製の大きなプランターからとまとの木が伸び、「とまとの天井」ができています。1つだけでなく何か所も!
とまとの木を下から見上げたことはありますか?
頭上から、茎や葉やとまとの実が何か話しかけてくるような迫力を感じます。
ビニールハウス越しとはいえ、木の間から見える青い空と、やわらかな木漏れ日が美しい。
1本の木は2メートルほどの高さまで成長し、10,000~15,000個のとまとを実らせます。
水耕栽培では土を使わないため、農薬も不要です。水耕用の肥料を入れた水を循環させ、酸素を充分送り、温度を管理することによって栽培します。
人工的な管理によって栽培しますが、陽の光や外気といった自然の要因によって作物の出来栄えは異なってくるのだそうです。やはり食べ物はすべて自然からの恵みなのですね。
とまとの根っこの絨毯を見たことはありますか?
じっくりご覧いただきたいのが「とまとの木の根っこ」。
巨大なジュートの袋のようです。役割を終えた、とまとの木の根が何点か展示されています。
10,000個のとまとを実らせた木の根っこ、近づくと植物の偉大さを感じます。
五木寛之著「大河の一滴」には、1本のライ麦のお話がでてきました。
どちらかといえば貧弱な、ひょろっとした1本のライ麦。それを支えるすべての根を測ってみると11,200キロメートルにもなったとのこと。本の中では「シベリア鉄道の1.5倍の長さ」と説明されています。日本の本州を縦断すると2000キロメートルと言われますからその5.6倍。そして五木氏は、この1本のライ麦に向かって「おまえは実が少ない」とか「丈が低い」とか言えるだろうか、と問いかけます。
生命は微細なところにも大きなところにも宿り、循環している、と感慨深いものがあります。
直売所をチェック! ~意外に美味「とまとのソフトクリーム」~
「とまとの楽園」では「とまと狩り」はできません。
楽園で採れたとまとは隣接している直売所で購入できます。
直売所には、とまととその加工品の他、地元で採れた無農薬野菜、千葉限定のお菓子などが並んでいます。
その場で味わえるものは、直売所イチオシの、「とまとのソフトクリーム」。
これをいただいてみました!
私はソフトクリームについては保守的で、バニラを選ぶことがほとんど。南房総市に住んでからはびわソフトクリームもひいきしておりますが。チョコレート味やストロベリー味ならともかく、わさびソフトクリームなんかはいけません。
・・・けれども、今日に限っては惹かれます、とまとのソフトクリーム。色もピンク色とも違う淡い赤、おいしそうです。
どうかな? と思いつついただいてみますと
「意外にも美味しい!」
しっかりと、とまとの味がし、少しの酸味が、自然な甘みを引き立てています。
文句なくおいしくいただけました。ぜひお試しあれ。
まとめ
とまとの楽園を運営している農業法人株式会社たんぽぽ農園は、他に下記の施設も経営しています。
・富浦いちご狩りセンター
・白浜いちご狩りセンター
【追記 2019年6月】
とまとの楽園には「メロンパラダイス」が併設されており、5月のゴールデンウィーク前後から10月くらいまでメロンの水耕栽培も見学できます。
詳細は電話でお問い合わせください。
【参考URL】
・とまとの楽園 ※URLは変更する可能性があります
http://company.tanpopo-nouen.com/facility/
・富浦いちご狩りセンター、白浜いちご狩りセンター
http://www.tanpopo-nouen.com/
【More Information】
とまとの楽園
営業時間 9:30~16:00
年中無休
TEL 0470-29-7707
住所 千葉県南房総市沓見246
平成28年3月OPEN