旧平群（へぐり）保育所に、週末限定HEGURI HUB DELI&CAFÉがオープン！

海に山にと移りゆく景色が美しい南房総に、サイクリング目的で訪れる人たちがいます。そんな人たちの立ち寄りポイントとなる、「平群クラブハウス」では、観光情報の提供や自転車の修理工具貸し出し、レンタサイクルなどを行ってきました。

2021年７月、平群クラブハウスがある元保育所の建物が、複合型施設のHEGURI HUB（へぐりはぶ）としてリニューアルオープン。そこにできたHEGURI HUB DELI&CAFÉ（へぐりはぶでりあんどかふぇ）を紹介します。

山々に囲まれた“房州のアルプス”平群地区にカフェが生まれた理由

HEGURI HUB代表の瀬戸川賢二さんに、なぜここにカフェを作ろうと思ったのかを聞いてみました。

愛犬アーチ―と瀬戸川さん

「（平群クラブハウスを運営する中で）サイクリストから食べる物がほしいというニーズが寄せられていたのが直接の理由ですが、平群にこういったカフェがないなかで、地元の食材を使って新鮮な野菜や魚、肉をおいしく提供する場所を作りたかった。外でも食べられるスペースがあるので、こういったコロナ禍（か）でも対応する意味で、新しい南房総流の食のスタイルを提唱したかったという気持ちがあります」

建物の後ろにそびえるのは、南房総のマッターホルン「伊予ヶ岳（いよがたけ）」

瀬戸川さん自身サイクリストとして南房総を訪れ、サイクリングを楽しんでいた時期もあるので、サイクリストが求める目線は十分に持ち合わせていました。が、ここをサイクリストの場所にしたいわけではないようです。

「サイクリストだけでなく、地元の人もそうですしハイキングやっている人、観光に来る人たちが交流できるような場所になったらいいなと思います」

SNSの投稿で集まった人材

瀬戸川さんがSNSで「南房総でデリカテッセン（総菜）＆弁当屋をやりたい人いませんか？」と投稿したら、今の料理長やメインスタッフが名乗りを上げてきたそうです。カフェは週末と祝日のみの営業なので、スタッフたちはそれぞれ他に生業（なりわい）を持っています。

東京で小料理屋を営んでいた経験を生かして料理の仕事をしていたり、漁港で仕事をしていたり、野菜を育てて出荷していたり、果樹を作っていたり。それぞれ自分のやりたいことをやっている中で、瀬戸川さんの投稿に魅力を感じてここに集まりました。

地元の採れたて新鮮素材を、美しくおいしい総菜に

メニューは、千葉県産のブランド豚である千の恵豚を使った「ポークグリルランチBOX」と、デリのコロッケを追加してコロッケ入りカレーにもできる「季節の野菜のスパイスカレー」、そして「選べる3品 デリBOX」です。

肉、魚、野菜をふんだんに使った総菜とおにぎりを選んだ「選べる3品 デリBOX」

ショーケースの中には訪れるたびに異なる種類の総菜が並んでおり、どれもおいしそう。毎回ショーケースの前で悩んでしまいます。 総菜に使われている野菜はもちろん地元産で、カフェのスタッフが育てたAwasome（あわさむ）ブランドの野菜も使われています。

ショーケースの中には近藤牧場の牛乳やプリンも並んでいる

どのメニューもランチBOXに入れて提供しているので、お気に入りの場所へ移動して食べるもよし、HEGURI HUB DELI&CAFÉのソファー席でまったりと、もしくはカウンター席で伊予ヶ岳を眺めながら、オープンスペースで愛犬とともに食べるのもありです。時間があれば、裏にある伊予ヶ岳登山入口から頂上を目指してみるのもいいですね。

まとめ

既にリピーターも多いそうですが、「もっといろんな人に来てもらわないと」と交流の場を目指す瀬戸川さんは言います。もともと保育所だった場所なので、保育所の卒園生が訪れたこともあるそうです。保育園児だった子どもたちが成長し、姿を変えた保育所に再び訪れて当時の思い出に浸ることができるのは、HEGURI HUB DELI&CAFÉだからできること。いつか卒園生たちの同窓会をここで行えたらすてきだな、と思わず想像してしまいました。

地元産平飼い有精卵「百姓屋敷じろえむ」の卵や、「近藤牧場」のノンホモ牛乳など、そのまま食べてもおいしい南房総の食材を、料理長が一層おいしくなるように料理した品々。一度は堪能しに来てみてください。きっとまた訪れたくなりますよ。

　この記事を書いたのは…

なべたゆかり

熊本生まれ、兵庫育ち。
国内・外を放浪したあと、2011年1月南房総に漂着。
築百年余りの古民家を改修しながら、犬、猫、ヤギとの生活を満喫中。
田んぼや畑だけでなく、イベント出店やライター業など、“暮らしから生まれる百の仕事をこなす”立派な百姓を目指して活動中。

◆安房暮らしの日常ブログ
https://awaawalife.com/

◆インスタグラム
https://www.instagram.com/awaawa_life/?hl=ja

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