南房総の素材で手づくりシリーズ【2】なめろう

結婚して南房総に住むようになってから、海がとても暮らしに近くなりました。日常の風景として、遊ぶフィールドとして、そして「食べ物をいただく」恵みの宝庫として。

先日、白浜町の乙浜漁港にアジの大群が入ったと聞き、家族で朝釣りに行きました。釣果はなんと1時間でアジ40匹、サバ5匹!アジは定番のアジフライのほか、房総名物「なめろう」に初挑戦しました。南房総の素材で手作りシリーズの第二弾として、その様子をレポートします!

 

漁師さん直伝!アジの捌(さば)き方とは

ラッキーなことに、乙浜で隣で釣りをしていた方が漁師さんで「アジの捌き方教えてやろうか」とササッとやって見せてくださいました。こういうさりげなくあったかい交流も田舎ならでは。

教えていただいたやり方をご紹介します。まず魚の背に沿って包丁を入れます。

次に魚を上下反転させて、同じように臀(しり)びれから腹びれにかけて包丁を入れます。

そして胸びれのすぐ脇で頭を切り落とします。そうすると背びれや腹びれとともに、内臓が簡単に取れます。血合いを水で洗ったら、胸びれがあったところから皮を尾に向かって剥ぎます。

ひれを先に落とすことで、皮が裏表で分離するのか、気持ち良いほどするっと剥けますよ。ぜひお試しください!

 

見よう見まねでなめろうづくり。ポイントは味噌多めとハーブ

皮をはいだ魚を三枚におろしたら、あとは身の部分をたたいてなめろうにしていきます。 大きいアジの場合は中骨(細かい骨)を取ってからたたきましょう。

房総の漁師が船の上で釣れた鮮魚をたたいて食べたことがなめろうの始まりと言われています。最後に皿をなめるほど美味いので「なめろう」と名付けられたとか。

なめろうになる魚はアジ・イワシ・カツオのほか、イカなどでも作るそう。生の鮮魚に、しょうが(みじん切りかすりおろし)、味噌、そしてシソやネギ、ハーブなどの香味野菜を入れて、包丁でひたすらたたいていきます。

以前、白浜の「オドーリ・キッチン」のランチで食べたなめろうにはディルかフェンネルのハーブが入っていました。サッパリとして美味しい洋風味のなめろうが忘れられず、今回の自家製なめろうにはちょっとそんなテイストを求めてみました。

ローズマリーのみじんぎりと、我が家の手づくり味噌、ねぎのみじん切り、しょうがのすりおろし、そして隠し味にレモン果汁。

味を見ながらローズマリーを増量してはまた叩いて、味噌も追加して…と繰り返して、好みの味のなめろうが出来上がりました!

美味しい〜!と唸ってしまうほどの出来。魚の旨みのあとにハーブの香りがふわっと広がり、酸味もあるのでくどくならずに仕上がっている…。味噌とハーブはわりとたくさん入れても大丈夫そうです。(アジ1尾につき味噌大さじ0.5杯くらい)

できたなめろうは半分はそのまま食べて、半分は「さんが焼き」に。なめろうをハンバーグのように丸めて、シソをまいて片栗粉をつけて焼きます。我が家は本格的にシソも一緒にまいてみました。これまた…なめらかななめろうのおかげでふわふわで最高に美味で、子どももパクパク食べていました。

しかしなめろうを作ってみて感じたのは、「結構大変だ」ということ。魚を捌いて、おろして、たたいて…とがんばったつもりが量はわりと少ない(魚のサイズにもよるのかもしれませんが)。より魚料理に慣れていったら、チャチャッと作れるようになる日が来るのかもしれない。海の町に住む者として、精進したいと思いました。

 

南 芙蓉

秋田県出身。 生粋の房州人である夫と結婚し、2014年から南房総市民に。自然学校でずっと働いてきましたが、現在は二人の育児に没頭中。子どもとママを対象にした自主保育を立ち上げ、仲間と一緒に自然を楽しむ活動をしたり、 家族で海へ山へキャンプへと出かけたり、毎日が夏休みみたいな(笑)南房総ライフを送っています。 そんな中、たくさんの人に、特に都市部に住む人に、体験してほしい南房総の自然がある、と強く意識するようになりました。私も大学で上京した際、都市の楽しさと同時にストレスを痛感した人の一人。南房総があなたのオアシスになれば嬉しいです。

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