南房総に決めた理由は「心地よい距離感」

現在、南房総市富山地区の小高い丘の上に暮らす川上さん家族。
東京から一度移住した神奈川県・逗子から南房総へやってきたのは、様々な「心地よい距離感」を感じたからだと言います。移住に至った経緯や南房総の心地よさについて、ご夫婦にお話を伺いました。

もっと身近な自然を求めて

夫の川上晃弘さんの職業は整体師。2002年に「GEO身体均整」を東京で開業しました。一方、妻の川上亜希子さんは大学での授業や企業向けの人材育成研修を行うフリーランス。
二人とも、東京での仕事も維持しながらもっと自然の多い場所で暮らしたいと、2015年に神奈川県逗子市へと夫婦で移住しました。
「逗子はとても良いところで、きれいで素敵な場所がたくさんあって、出会う人も良い人ばかりでした。しかし、地域自体が広くなく限定的で、アパート暮らしだったこともあり、もう少し広い場所で暮らしたいという想いが強くなってきたんです。
そこで、もう一度移住しようということになって。色々なところを見て回りましたね。ただ、東京へ電車やバスで通えることが大前提だったので、関東圏で探していました」。

「ウェルカム」という心地よさ

たくさんの移住候補地の中から、南房総を選んだきっかけはなんだったのでしょうか。
「南房総地域に惹かれたきっかけは、鋸南町の佐久間ダムにある季節限定カフェ・アトリエtsugihagiを訪れた時のこと。マスターに移住を検討していることを話すと『ウェルカムですよ』と言ってくれたんですね。それが嬉しくて。この土地に来たら歓迎してくれそうだな、と感じました」と答えてくれた亜希子さん。当時のことを思い出してか、笑顔で話してくれました。
「新宿で行われている『南房総2拠点サロン』にも参加したことがあって。サロンで色々な知り合いができたんですが、南房総の多様性を感じましたね。垣根がなく、フラットな感じも良かったです。」と話すのは晃弘さん。
「それから、移住とは関係のないことで別地域でのセミナーに参加したとき、偶然南房総地域の人と一緒になることが複数回あって、ビックリしました。南房総に縁があるな、と思いましたね」。


心地よい距離感の土地で自分達らしく

南房総への移住を本格的に考え、物件を探し始めたお二人でしたが、なかなかピンと来る物件に出会えなかったそうです。諦めかけた時、ネットでたまたま見つけた物件が現在住む富山地区にある自宅。
「見たときに、直感的にここがいい、と思いました。」と、最初に惹かれたのは亜希子さん。
「ちょうど、新しい元号『令和』が発表される日だったのですが、新しい時代の幕開けのタイミングにふさわしいと感じて、物件を見た数時間後に連絡を入れ、ここに決めました」。
実際に住んでみてどうかを晃弘さんに聞くと、
「自宅から高速バス乗り場(道の駅富楽里とみやま)まで、歩いていけるのでとても便利です。基本的に木曜日から土曜日まで東京へ行くのですが、自宅から職場までちょうど2時間で到着でき、以前より快適に通えるようになり、助かっています。また、私の整体師としての施術は、自然に即したものなので、身近な自然の多いこの場所はいいなと思いますね。現在は、自宅の一階で『GEO身体均整』もオープンさせました」。
亜希子さんは、
「この土地は『ようやくこの場所にたどり着けたな』という感じで、心が落ち着く場所です。ここでなら、自分を表現できると思えますね。大家さんやご近所の方もとても良い方たちで、受け入れてもらっているなと感じます。
4歳になる息子は現在、移住前にキャンプに行って気に入った富浦地区の大房自然公園がメインフィールドの、野外保育『森のようちえんはっぴー』に通っています。キャンプに来た時に『こんな場所で子育てができたら最高』と思っていたので、これも嬉しいことですね。息子も毎日楽しそうに通っています。」
家族3人、それぞれの場所でそれぞれに南房総を心地よく感じているようですね。

 

まとめ

「南房総は、色々な意味で余地がまだまだある」「どこからでもインターネットを通じて世界とつながる今、模索しながらチャレンジしていくのにピッタリの環境で、移住や二拠点生活にむいている」とも話してくれた川上ご夫妻。実際、亜希子さんは大学の授業をオンラインで請け負う予定になっているのだとか。
お話をうかがった自宅は、遠くに海と緑の濃くなった田んぼが見え、田んぼを渡って吹いてくる海風が気持ちよく、南房総らしい場所。お二人のお話とともに、ライターの私自身も南房総の良さを再発見した気持ちになりました。

 

GEO身体均整HP:http://www.geo-kinsei.com/

フジイ ミツコ

山口県出身。 フォトライター。 南房総の海辺に夫婦で移住し10年ほど。 ふたりの子どもに恵まれ、その子どもたちがつなげて広げてくれるご縁を大切に、彩り豊かな南房総ライフを楽しんでいます。 南房総の素晴らしいロケーションを活かしたフォトグラファーとしても活動中。

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