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今日はママさんの休息日。夕飯は『やさい耕房』のおそうざいで決まり!!

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南房総市三芳地区の有機農家『やぎ農園』の八木幸枝さん。
我が子を育てるかのように有機野菜を作り、自ら開催したイベントで大勢の参加者においしい手料理を振る舞ってきました。
いろいろな場所で料理の講師としても活躍してきた幸枝さん、ついに自宅でおそうざい店をオープンさせましたよ!
その名は『やさい耕房』

体調が良くない時や、パパがいない時。たまにある「自分ひとりでの夕飯」。
そんなときは少し自分にご褒美をあげてもいいですよね。
『やさい耕房』は、そんなときの強い味方です。

野菜が他ではみられないおそうざいに劇的変身⁈

入ってすぐ。一番目をひいたのは、ウナギの蒲焼にみえるレンコンの磯部揚げ!
見た目は「肉?」と目を疑います。まったく野菜には見えず、「実はレンコン」と聞いて驚きました。
口にするとレンコン独特の粘り気も感じられる香ばしい一品。
こんなにふんだんにレンコンを使うなんて、家庭ではなかなかできません。
自らレンコンを作っている農家さんだからこその強みです。

幸枝さんが食べて欲しいと思っているのは「ごま豆腐」
やぎ農園で栽培している胡麻と葛粉で作られていて、胡麻の風味が濃厚でトロットロッ。
味噌だれで食べてもおいしいけど、黒蜜やきな粉をかけると和風スイーツとしても味わえるとか…
胡麻は国内生産率が0.01%で、有機栽培だとさらに少ないそうです。
これも希少価値の高い一品です!

その他に変わり種のつくねや落花生おこわ、と幸枝さんならではのおそうざいが並んでいました。
お子様向けに、粒あんたっぷりのよもぎ団子・(玄米・緑米の)カリカリのおかき・米粉シフォンケーキなども売られてましたよ。

その日はあっという間に完売でした~。

幸枝さんはどんな想いで『やさい耕房』を立ち上げたのですか?

野菜を販売する農家さんはあっても、自宅でおそうざい屋さんを開く農家さんは、なかなかいません。
やはり、何か熱い想いと決心があって始められたのだろうと直接お話を伺いに行きました。

幸枝さんは、いつものようににこやかにお話してくれました。

「おそうざい屋さんを開いたのは『毎日の夕飯作りに忙しいお母さんの手を休められるように』というご配慮からでしょうか?」
とお聞きすると、
「いや、それだけではないのよね。」
と続けられました。

幸枝さんには・・・地域への想い、そして根深い日本の食糧問題への問題提起がありました。
「食材を大きなショッピングモールで買うと、最終的に外国にお金がおちるでしょ。
それだと、土地の人は潤わないでしょ。
この地域のいいところは、いい野菜を作っていること、だから地域の野菜を食べてほしいの。
土地のものを食べると、体にもいいのよ」と。
「いろんなことに広がっていく、まず一歩になれば…」と語ってくれました。
手書きのチラシには”地域内の自給自足の輪を広げていきたい”と掲げられてます。

チラシにも「やぎ農園の米と野菜をメインに、農薬と化学肥料を使わない地元の農産物で作ったおそうざいです」と記載されています。
調味料も、できるだけ畑でとれた小麦・胡麻・大豆などの素材から作って使っているので安心安全です。

【写真の左が八木幸枝さん、右がスタッフの武士俣さん】
スタッフの方が、楽しそうにこの日ずーっと裏の台所で揚げ物を揚げていたスタッフの笑顔が印象的でした。

自然とお店に集まるお客さまはパワフルな方ばかり!!

お客さんの中には、「今日は娘と一緒に食べようと思って…」と楽しそうに二人分のお弁当を詰めている方がいらっしゃいました。チラシには「お持ち帰り容器ご持参の方にはおまけあり!」とあるせいか、風呂敷にタッパー・重箱・お弁当箱など持参されている方が多いです。

この店を訪れるお客さんは、「使い捨て」やマイクロプラスチック汚染の問題を自分の問題としてとらえているのではないでしょうか。
お客さんにお話を伺うと、ECOラップを開発中であったり、ECO HOUSEにお住まいであったり。地球環境問題をしっかり考え、ご自身の生き方もパワフルな方ばかりでした。


幸枝さんや夫の直樹さんは、米や野菜作りだけでなく現代の人の暮らし方について疑問を呈し、講演会や映画上映と多方面で活動されています。
だからパワフルな人が自然と集まってくるのだろうと感じられます。

素朴だけど地域のエネルギーがみなぎるおそうざい屋さんの誕生です!!

まとめ

私がやぎ農園さんに惹(ひ)きつけられるのは、今の日本の食糧問題にしっかりと向き合い、実践している姿勢に感動するからだと思います。
農家さんは、私たちの大事な体を作る『食』を底から支えてくれる方々です。
私は上手に作物を作ることができません。しかも安全な地の物をつくるには、相当な労力がかかることを農業体験を通して知りました。
海外の輸入食材に頼らず”地域内自給の輪を広げる”姿勢が、私たち消費者にも必要ではないでしょうか。

ただ単に消費者と生産者の交流だけにとどまらない、いろいろな‟出会いの場‟となりつつある『やさい耕房』。
この記事が、少しでも農家さんと「食す私たち」との”出会いの場”をつなげる手立てとなれば幸いです。

ぜひ、野菜づくりから始まりまごごろ込められた幸枝さんのおそうざいを食べてみて下さい。

 

そうざいや『やさい耕房』

開店日:月に1~2回 不定期
営業時間:14:00~18:00
TEL/FAX : 0470-36-3059
場所: やぎ農園 千葉県南房総市千代62

次回開店日は、公式サイトにて案内があります。
MAIL : yaginouen@olive.plala.or.jp
公式サイト : https://www.yaginouen.com
Facebook : https://www.facebook.com/yukinogyo

 この記事を書いたのは…

shouji naomi
香川県出身。
只今子育ても半ばにさしかかり、40代からやりたいことを仕事にしたいと一念発起。
プロカメラマンに師事しながら、駆け出しカメラマンとして千葉県南房総市を拠点に“カメラで地域おこし”をテーマに仕事している。人との出会いを大切にし、人との輪をつなげるお仕事ができたらいいなぁと思っています。
ライターとしても、“地域おこし”ができるのではないかと猛勉強中。

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