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沼にハマった御朱印ハンターが行く!神社仏閣【妙音院編】

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古来より神社仏閣に『参拝した証』としてもらえる御朱印。近年では個性溢れる御朱印が多くなっています。私も何気なく始めた御朱印集めが、いつの間にかすっかり「沼」にハマっていました。
「ユニークな御朱印に出逢いたい!」と神社仏閣を巡る中、館山市上真倉に季節やイベントごとの御朱印を授かれるお寺がありました。そのお寺が安房高野山妙音院です。

妙音院の御朱印は大きく分けると2種類あります。
・通常御朱印 1ページ  500円
(住職御朱印・弁才天・鯖大師・夢のお告げ・宝珠・如意輪観音・不動明王・愛染明王など)
・特別御朱印 2ページ 1000円 (季節ごとの御朱印・干支の御朱印・萬事吉祥如意など)
         3ページ 1500円 (イベントごとの期間限定御朱印)
数ある御朱印のなかでも素敵な特別御朱印(季節ごとの御朱印・イベントごとの期間限定御朱印)について紹介していきます。

季節を変えてまた訪れたい!季節ごとの御朱印

妙音院の御朱印は、カラフルな判子と手描きの組み合わせによる、素朴であたたかみのある仕上がりが特徴です。ここでは、『ご当地くだもの御朱印』をはじめ、夏や秋の季節感あふれる御朱印の数々を紹介します。

⚫️ご当地くだもの御朱印

若いイチョウの木の下で

5月、6月と続けてお参りをしたところ、うれしいことに苺と枇杷が二面にまたがるコラボ御朱印になりました。どちらも安房地域の名産品なので、このかわいらしいコラボはうれしい限りです!それぞれの授与期間は、苺の御朱印は春頃、枇杷の御朱印は夏頃とのこと。
この御朱印は、2019年・令和元年台風の被害に遭われた地元農家さんを応援するために考案されたそうです。かわいいだけではなく、被災された方々への思いやりが込められた、ありがたい御朱印なのです。

妙音院には書き置き御朱印も用意されていますが、お堂の中で直接書いていただける受付も行っています。執事である福岡龍宥(ふくおかりょうゆう)さんが、御朱印の構想から筆入れまで、ほとんどをお一人で手がけているそうです。

御朱印を手がける福岡龍宥さん

妙音院の御朱印は、納経料が比較的抑えられています。その理由を福岡さんに尋ねると、「子どもたちも御朱印をもらいにくるので、お小遣いでも手が届くような金額にしているんです」ということでした。
お寺の方の心遣いがうれしいですね。


⚫️夏を感じる御朱印
夏になると、境内にはエキナセアやオニユリが咲き誇ります。そんな季節の風景をモチーフにした御朱印も登場。エキナセアの花を描いたものや、思わず食べたくなるようなトウモロコシ御朱印もあります。夏も本番! 今からでも十分、間に合いますよ。

エキナセアの花

 

 

 

 

 

 


⚫️秋を感じる御朱印
イチョウが色づく頃に妙音院を訪れると、御朱印も秋の気配を感じさせる絵柄に変わります。イチョウや月輪(がちりん)・栗・柿・サツマイモなど、秋らしいモチーフが描かれているそうです。


山門の横には、大きなイチョウの樹があります。このイチョウは、オハツキラッパイチョウとして館山市天然記念物に指定されており、オハツキイチョウ(葉の上に実がなる)とラッパイチョウ(葉が漏斗状になっている)の2種類の葉をつけるとても珍しい品種なのです。

オハツキラッパイチョウ

押し葉付き御朱印

この珍しいイチョウをモチーフにした御朱印をじっくり見てみてください! ちゃんと2種類の形のイチョウの葉が描かれていますよ。
そのオハツキラッパイチョウを押し葉にして御朱印の隣に飾ってみるのもおすすめ。思い出とともに、見返す楽しみが増えること間違いなしです!

期間限定だからこそ授かりたい!イベントごとの特別御朱印

イベントごとの期間限定の御朱印の中でも、希少な『駅からハイキング御朱印』と『火渡り御朱印』をご紹介します。


⚫️ゆるかわ! お弁当仕立ての『駅からハイキング』御朱印


期間限定で授与される、妙音院さん独自の「駅からハイキング御朱印」(1,000円)は、JR企画の「駅からハイキング」に参加した人だけがいただける特別な御朱印です。このハイキング企画は、2025年5月17日から25日の間だけ実施され、館山駅の案内所で受付が行われていました。
御朱印には、タコウィンナー、天ぷら、鮭、トマト、ブロッコリー、おにぎりなど、賑やかなお弁当のおかずが描かれています。このゆるい感じの手書き感が、たまらなくかわいいですね。


この御朱印について、福岡さんは「歩いてハイキングされている方のお弁当を想像して描いてみました」と話してくれました。
ハイキングにはお弁当が付きものですものね。


今回の企画では、館山市の名所を巡ると、立ち寄った人だけがもらえる特典も用意されていました。自分の足でちゃんと歩いた後にもらえるご褒美はきっと格別。帰りの足取りもきっと軽やかになったことでしょう。

 

⚫️火渡り御朱印
妙音院では、毎年4月の最終週末に「火渡り」の行事が行われます。火渡り御朱印(1,500円)はその行事当日しか授与されない御朱印です。


御朱印の真ん中には不動明王が描かれ、全体で3ページにわたる大きなサイズ。周囲には『火生三昧(かしょうざんまい)』という文字が記されています。この言葉は火渡りの別名で、煩悩や罪障を焼き尽くし、心身を清めるという意味合いがあります。

火渡り行事を体験した後にこの御朱印をいただけば、より一層ありがたみが増すに違いありません。


⚫️御朱印帳もかわいい!
妙音院では、刺繍柄と京友禅柄の2種類の御朱印帳が用意されています。価格は1600円~1800円。御朱印と合わせて手に取りたくなる、やさしい雰囲気のデザインです。

⚠️御朱印をいただく際のマナーと注意点
・御朱印は『参拝した証』です。まずはご本尊や神様に手を合わせてから、納経所(受付)でいただきましょう。
・納経の時間や日程は、妙音院の公式サイトで最新情報が確認できます。受付は土・日曜日が基本ですが、それ以外の日を希望される方は、事前に予約されることをおすすめします。
・本記事に記載した御朱印の納経料は、すべて2025年7月時点のものです。今後、金額が変更する場合もありますので、ご了承ください。

近場で、最短15分! 安房霊場八十八ヶ所

御朱印だけでなく、妙音院には戦跡としての面影を残す鍾楼堂や銭洗い弁天さま、安房霊場八十八ヶ所など他の見所もあります。なかでも妙音院の安房霊場八十八ヶ所は、他の霊場八十八ヶ所と違い、とてもユニークです。
しかも御朱印を授かった方は八十八ヶ所入山料(300円)が無料になるので、ぜひ登ってみましょう。

安房霊場八十八ヶ所の霊山巡りの案内板には「一周15分」と書かれていて「じゃあ、ちょっと登ってみようか」という気になります。ところが気軽な気持ちで登ってみると、八十八ヶ所は人の年齢に見立てられており『人生の節目』『辛抱坂』『女の大厄年』『生死の境』『生死の節目 健康を大切に』『米寿』など年齢の節目ごとに看板が立っています。「今、自分はこの辺かな、人生の先はまだまだだな」とつい自分の人生と重ねて考えてしまうこともあるでしょう。
八十八体の弘法大師像にはすべて祠があり、よく見ると一体一体のお顔も違っていてどこか人間味を感じる素朴な手彫りの味わいがあります。
道中には、タイミングが合えば見られる「ヒカリモ」の洞窟や、鯖を手に持った鯖大師(身替大師)の像などもあります。竹林を抜けると、険しい坂道を登ったり下りたりするうちに、まるで人生の過程そのものを歩いているような感覚になることでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この霊場は、明治時代に上総に住んでいた老尼僧が弘法大師の夢のお告げを受けて造られたと伝えられています。お寺に残された写真絵葉書には、大正から昭和初期にかけては登り口の前にお茶屋が出るほど大盛況だったと記されています。
巡り終えたあとには、当時の庶民が素朴な娯楽を楽しんでいた頃の時代に思いを馳せることができますよ。



まとめ

お寺の境内では、春には桜、夏は紫陽花やエキナセア、秋にはイチョウ・紅葉、冬には水仙と、四季折々の花々が楽しめます。
また元ツアーコンダクターでもある福岡さんからは、ご本尊様、お寺の歴史、境内の自然について詳しくお話を聞くこともできます。昔の絵葉書写真を拝見しながら、お寺の今と昔を見比べることも楽しい時間になりますよ。

最後に福岡さんから参拝者へのひと言をご紹介します。
「日常から離れて肩の荷を下ろしに、ひと息つきにお寺へ気軽に来てください」

※本記事の情報はすべて2025年7月現在のものです。


〈安房高野山妙音院の情報〉
⚫️ご本尊=如意輪観音
⚫️宗派=高野山真言宗
⚫️お寺の恒例行事=火渡り(4月最終週末)、お人形供養、護摩焚き

住所:千葉県館山市上真倉1689
TEL:0470-23-8285
トイレ・駐車場有

公式サイト: https://myoonin.jimdofree.com/
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 この記事を書いたのは…

shouji naomi
香川県出身。
只今子育ても半ばにさしかかり、40代からやりたいことを仕事にしたいと一念発起。
プロカメラマンに師事しながら、駆け出しカメラマンとして千葉県南房総市を拠点に“カメラで地域おこし”をテーマに仕事している。人との出会いを大切にし、人との輪をつなげるお仕事ができたらいいなぁと思っています。
ライターとしても、“地域おこし”ができるのではないかと猛勉強中。

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