舞台はココ! 活字の世界の南房総【2】空しか、見えない 谷村志穂著
南房総の海は「青春」と相性がいい!(1)
こんにちは、南房総市和田町在住のあわみなこです。
2014年3月に東京都調布市から移住してきました。
この地を愛する私は、南房総を舞台とする映画、小説、エッセイなどは見逃さないようにしています。
今回は谷村志穂氏の著作「空しか、見えない」を紹介します。
舞台はズバリ、岩井海岸
中学3年生の夏、学校の定例行事の遠泳でチームになった少年少女が、仲間の死をきっかけに10年後の夏に再開する―――
舞台はズバリ、南房総市の岩井海岸。
最盛期には民宿が400件以上あったとされる、臨海学校のメッカです。
黒いスクール水着で力一杯泳いだ大切な思い出から10年経ち、25歳になった彼・彼女たち。今では、それぞれ悩みや迷いがあります。
それにお互いの中に残る、片づいていない恋心。
8人チームだった仲間の1人、義朝(よしとも)の事故死をきっかけに再会した7人は再度2時間泳ぐ遠泳に挑戦します。その間、仲間との関わりのなかでそれぞれが自分の問題に向き合い、成長していく姿が描かれています。
最後まで「どうなるのかな?」とテンポよく読ませてくれました。
登場人物が若い人たちなので、全体的にトーンが明るく、気持ち良い読後感です。
私などは「ああ、若いときってそうだったよなあ」としみじみと昔のことを思い返したり。
お休みの日、たまにはテレビをつけず、パソコンからもスマホからも離れて過ごしたいときにおすすめの一冊です。
著者自身も岩井の地を語っています
もともとは小説サイトに掲載されたこの物語。
スターツ出版から出された単行本には著者谷村志穂氏による、すばらしい「あとがき」も載っています。
下記サイトには著者インタビューが掲載され、本書について語られています。
ほんのひきだし ↓