農薬・化学合成肥料を使わない自然を信頼した農業を目指して
2008年に東京から南房総千倉地区に移住し、現在AWAリトリートを運営している佐々木裕美さん。リトリートを提供しながら農業を営む佐々木さんに、移住してからゆるがない農業へのこだわりや面白さを聞いてみました。
佐々木さんの紹介は、こちらをご覧ください。
https://mina-pre.chiba.jp/turn-minamiboso/?p=2889&preview=true
農業へのこだわりは無農薬・ほぼ無肥料の完全自然依存スタイル
佐々木さんが移住後にやりたかった農業は、無農薬でなるべく肥料も使わない自然の力にまかせた農法で、安心・安全なものを栽培することです。
畑を借りる時にお世話になった方から、田んぼの耕し方や農機具の操作方法などを教えてもらいましたが、佐々木さんが目指した農業は一般的に行われている農法ではなかったため、目標とする独自の農法に関してはほぼ独学で学んだとのこと。
また、自然を十分に観察して、自分で学んだことを実践・実験するなど、今でも勉強を続けているそうです。
農業へのこだわりを聞いてみると
「うちのこだわりポイントとしては、無農薬だけではなく、基本無肥料で育てているところ。化学合成肥料などの不自然なものは一切投入しないという主義で、養分補給に関しては水やりですら完全自然依存のスタイルです。手入れはするのですが、自然を信頼し余計なものは与えず、植物たちが自然にそれぞれのスピードで育つのを見守っています」。
「普段から、枯れた木や刈草などは焼却して灰にしたり、自作のコンポストに入れてたい肥化させ、もともとそこにあったものを土に返すという循環農法的なことはやっています。田んぼにも、稲わらや米ぬかなど、適宜戻しています」と教えてくれました。
佐々木さんが目指す農業スタイルは、移住当初から変わることなく、より良い農法を求めて日々進化を続けています。
農業がスタートした大切な場所 Happy Farm
移住する前から開墾を始めた畑はHappy Farmと名付けられ、原点であり大切な場所として今も農業を続けています。「ハッピーなエネルギーを共感できるように…」とういう願いを込めて名前を付けたそうです。
お米とマコモダケを中心に野菜やハーブ、果樹などを栽培。こちらで栽培したものは売ることがメインではありませんが、お米とマコモダケのみ数量限定で販売もしています。
みなさん、マコモダケってご存じですか?
マコモの茎の根元が肥大した部分をマコモダケと言います。マコモは、昔から日本に自生しているイネ科の植物で葉っぱの形は稲にそっくりなのですが、大きさが全然違い2~3メートルもの大きさになります。食感はやわらかいタケノコに似ていて、やさしい甘みがあるそうですよ。
収穫時期は10月からから11月ごろ。気になった方は一度ご賞味ください。
お金では買えない農業で得られる喜びとは?
お米の栽培が上手くできたことで、生きていく上で最低限必要なものを手にいれることができた経験は大きかったそうです。
「自分の食べるものを自ら作ることができるというのは格別な喜びであり、深く意味のあること。自分が食べる分だけでなく、人にも分かち合える充分な量を持っていると気持ち的に余裕もでき、自分の選んだライフスタイルについての自信にもつながる。大切に育てた作物を、共感してくださる方たちとシェアできる時は、とても満ち足りた気分になります」と農業で得られる喜びを教えてくれました。
一般的な仕事では味わうことができない喜びを得られる農業。移住したら思い切ってチャレンジしてみてもいいかもしれませんね。
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【information】
AWAリトリートホームページ
https://www.awaretreat.com/
代表:佐々木裕美さん