台風体験 これは使える! 身近なもので台風グッズ
こんにちは!海月海女です。
2019年9月9日。あんなに強い勢力のある台風が、あの日南房総に来るとは、きっと誰も想像していなかったでしょう。
台風15号(令和元年房総半島台風)。
関東地方に上陸したものとしては観測史上最強クラスの勢力だったそうです。
またいつどんな災害がやってくるのかわかりませんので、私の体験と被災後に役に立った意外なものをご紹介します。
9月8日のわが家は、いつもの台風対策をしました。家の周りで飛散しそうなものはすべて屋内にしまい、窓や雨戸を閉めて、停電になったときの備えもしました。
自宅は海が目の前の高台にあります。風の吹き上げでベランダを持っていかれないようにしっかりした木にロープでくくりつけて(写真参照のこと)準備は終了。
停電になる前に早めの夕食と入浴を済ませた後は、少しでも被害が少ないことを願いながら2階で就寝。
数時間すると雨戸に叩きつける雨風の音がひどくなり、寝てられない状況に。
雨戸の鍵を閉めていても少しのゆるみから風圧で隙間が開き、水が止めどなく入ってきました。吹き上げる雨風で軒先や瓦のすき間からなのか、もうどこから雨が入ってきているのかわかりません。 とにかく1階に水がいかないようにバスタオルやシーツで水を吸いバケツに絞る、の繰り返し。
「早く通り過ぎてくれ~」とブツブツ呪文のように唱えていました。
どれくらいの時間が経ったのでしょう?
必死すぎてどれくらい時間が経ったのかも分からなくなってしまいましたが、風は強まるばかりで聞いたことのない音に変わり窓ガラスは、しなって今にも割れそうな勢い。 離れの家の瓦が飛んできて、半端ない枚数が雨戸やベランダにぶつかる音。ガラガラドシャーンと何かがこわれたり、ガラスが割れたりする音。 ついに私がいる部屋の雨戸に瓦が刺さり、戸袋がバリバリバリとはがれるような音がしました。
もうここに居たら命が危ないかもしれないと1階へ避難することにしました。 ところが私のやっていたことは、なんの役にも立ってなかったかのような光景で、雨漏りで壁は滝になり1階も水浸し。 義父母も子供達も寝ていられず、私が2階でしていたのと同じことをやっていたものの、まったく追いつかない状況だったそうです。
少し風が弱まり離れの家を見に行くとガラスは割れて、壁も崩れ落ち雨の重さで天井がしなり、今にも落ちてきそうでした。
明るくなってから外に出てみるとその全貌が明らかになり、どこもかしこも想像を絶する被害でした。 今までの人生の中で、こんな恐怖を味わったのは初めてで、そのときのショックと言ったら言葉が出ませんでした。 いったいこれからどうすればいいんだろう? としばらくの間、家族でぼうぜんと立ち尽くしたままでした…
いやいやボーッとしてる場合ではない!
またいつ雨が降ってくるかわかりません。まずは、家中のバケツ、鍋、タライ、雨もりを防げそうなものをフル活用。
家族それぞれ手分けして片付けを始めて、雨漏りの応急処置をしなければと、何か使えるものを探しました。
たまたま義父が農業で使っていたブルーシートと土のう袋が倉庫に残っていたのは幸運でした。こうした災害が起きた場合の必需品です。
家族皆の手がふさがっていたので、私一人で土のう袋が作れたらいいなと考えていたら、以前テレビの情報番組でバケツの底をくり抜いたものを使って土のうを作っていたのを思い出しました。
バケツの代わりに何を使ったらスムーズに土を入れられるんだろう? しばらく考えて
…あっ!あれ使えるかも!
さてみなさん何を使ったと思いますか?
なんと! ビールの空き箱なんです。(350㎖ 24本入り) これが土のう袋にぴったりフィットします。これを発見したときは、めちゃくちゃ嬉しくてテンション上がりました~。
箱の底になる部分を切り取って筒状にして土のう袋にセットしたら、驚くほど簡単に土が入れられて何個も作っちゃいました。 「あ~ビール飲んでてよかったな~」としみじみと感じました。
被災してしばらくの間は飲めませんでしたが、落ち着いてから初めてビールを飲んだときの感動は今でも覚えています。
ちなみにビールと書きましたが、ふだんは発泡酒を飲んでいます(笑)
まとめ
災害はできれば起きてほしくないですが、被災したから気づいたことや経験できたことがたくさんありました。 停電や断水にも見舞われましたが、夜を徹して作業してくれた方、水や食べものを分けてくれた方がいたこと、協力しあって家屋その他の応急処置をしたこと。どれもありがたいことで、貴重な体験をさせてもらいました。一人でも作れる土のう袋は、お茶やジュースの空き箱でも代用できるので災害がやってくる前に一度試してみてください。