森のようちえんで過ごす季節~お餅つき~

南房総市や館山市の自然豊かなフィールドを利用した、野外での自然活動をメインとした保育活動「森のようちえんはっぴー」。 このシリーズでは「森のようちえんはっぴー」らしい、季節の行事をご紹介します。

育てたもち米でお餅つき


毎年11月頃に開催されるはっぴーの例年行事が「感謝祭」です。
メインイベントは子ども達が春の田植えと秋の収穫をしたもち米を使ったお餅つき! 火をおこし、かまどで蒸かしたもち米を杵と臼でついて、お餅にしていきます。

年少・年中児は保護者やスタッフと一緒に大きな杵で頑張り、年長児は一人でしっかりと杵を持ち、ペッタンペッタン。 周りの子どもや大人は大きな声で「よいしょ」と掛け声をかけ、応援します。
家庭でのお餅つきも減ってしまった近年、イベントでこういった体験ができるのは貴重です。

また、毎年保護者やスタッフが趣向をこらしたクラフト作成のアクティビティも用意されます。今年は、稲藁(いなわら)を使ったしめ縄飾り作り。完成品は早速会場に飾られ、感謝祭のムードを盛り上げていました。

感謝を込めて「いただきまーす!」

できたてのお餅は、あんこやきなこ、醤油や海苔で味つけされスタンバイ。お餅のほかにも、近隣で育った野菜をメインに使ったオカズやお味噌汁が並び、みんなで一緒に「いただきまーす!」と手を合わせます。

子どもも大人も、できたてのやわらかなお餅をほおばり、ニッコリ笑顔。
ただのお餅ではなく、子ども達が一緒に田植えし、稲刈りしたお米から作られたお餅なので、美味しさもひとしおです。
田植えから稲刈り、そして食べるまでが1セットになり、子ども達の心に「食や自然の恵みへの感謝」が芽生えるきっかけになればと、はっぴーでは考えているそうです。

もうひとつの感謝


はっぴーの感謝祭では、食や自然への感謝とともに、はっぴーに関わる人への感謝もきちんとあらわします。
お米作りを全面的にバックアップしてくれた有機農家・やぎ農園さんをはじめ、はっぴーの活動を支えてくれる人たちを感謝祭に招待。感謝祭を一緒に楽しんでもらい、記念品を手渡します。
子ども達が、はっぴーの活動が色々な人たちに支えられていることを知り、感謝の気持ちをあらためて感じられる機会になっています。

まとめ

6月の田植え、9月の稲刈り、11月の感謝祭、と自然だけではなく自然の恵みである「食」にもスポットを当てた取り組みを行う森のようちえんはっぴー。
幼児期という多感な時期に触れたいたくさんのものが提供されています。

フジイ ミツコ

山口県出身。 フォトライター。 南房総の海辺に夫婦で移住し10年ほど。 ふたりの子どもに恵まれ、その子どもたちがつなげて広げてくれるご縁を大切に、彩り豊かな南房総ライフを楽しんでいます。 南房総の素晴らしいロケーションを活かしたフォトグラファーとしても活動中。

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