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南房総うまいカレー 探訪【4】道の駅とみうら枇杷倶楽部「びわカレー」

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「びわカレー」を召しあがったことはありますか?
世に数多(あまた)のカレーありといえど、さすがにびわ(枇杷)カレーを食したことがある方は少ないはず。
びわカレーは、道の駅とみうら枇杷倶楽部カフェレストランで味わうことができます。
私、あわみなこも「話のタネに」と1度いただいてからは「あ、今日のランチはびわカレーにするか」と、ときどき足を運んでいます。
私にとっては日常のカレーとなった「びわカレー」。
「南房総うまいカレー探訪」と掲題しているこのシリーズで、ぜひ紹介しようと思い、お話を聞きに行ってきました。

「カレーにびわを入れるなんて」という反発心が引っ込んだ!

初めてびわカレーの存在を知ったときは「いくら南房総がびわの産地だからといって、とってつけたようにカレーに入れなくても!」と反発心がムラムラ。
……と、私と同じように感じた方、ぜひお試しあれ。普通に、おいしいカレーです。
スパイスを効かせたカレーではなく、甘口でコクがあり、辛味が苦手な方やお子さんでも心配いりません。
それに具はすべて細かくカットされ、食べやすくなっています。びわはピューレで使われていて隠し味に。カレーにまろやかさとほんの少しのフルーティな酸味が加わって軽やかな味になっています。
誰ですか? びわカレーと聞いて、びわがごろごろ入っているカレーを思い浮かべたのは! ……実は私です。
ご飯は多からず少なからず、女性が完食して「ああ、満足」というちょうどいい量です。(感じ方には個人差があります。念のため!)
ここで食べられるものと同じレシピの「びわカレー」(レトルト)、ミニサラダに使われている「びわドレッシング」はショップで買うことができますのでお見逃しなく。
また、カフェレストランでゆっくり食事をとる時間がない場合にはテイクアウトをおすすめします。テイクアウトの場合、ミニサラダはつきません。
びわカレーは多いときは1日100食以上オーダーされる人気メニュー、レトルトカレーは1か月に700個も売れるヒット商品とのことです。

 

枇杷倶楽部の歴史を刻む「びわカレー」

枇杷倶楽部オープン当初からお勤めの大ベテラン、粟田さんにお話をうかがいました。

――― びわカレーは20年以上前に作られたそうですが、経緯を教えていただけますか?

「当時、富浦の町長さんが中心になって『ぼろびわ』と呼ばれるB級びわを有効利用して町の活性化につなげようという機運が高まっていました。最初に自社で開発した商品は『びわシャーベット』です。次に『びわを使った食事のメニューも提案したいよね!』という声があがりまして……。いろいろ検討した中で『カレーにびわを入れてみたら?』というアイデアが採用されました。こうして開発・商品化されたのがお土産用の『びわカレーの缶詰』。びわカレーのはじまりです。
最初は缶詰を販売するだけでしたが、喫茶コーナーで土日だけ、食事のメニューに「びわカレー」をだしてみたんですね。これが思いのほか好評で、平日にも出すようになりました。

――― びわカレーは最初から人気メニューになったのですね?

「その頃、町にはカレー屋さんもありませんでしたしね(笑)。缶詰がとてもおいしく出来ていたので成功したんだと思います。喫茶コーナーでびわカレーの注文を多くいただくようになりました。それはよかったのですが、缶詰を開けるのが大変で! プルトップ式の缶ではなかったので、ひとつひとつ缶切りで開けていたんです。」

――― ショップには「よくぞここまで」といっていいほど多種多様なびわ関連の商品があります。枇杷倶楽部が誕生してから今日まで、その名の通り、びわとともに歴史を刻んできたのですね?

「『びわを直接加工して商品を作る』ことを、日本で初めて実現したのは枇杷倶楽部です。
びわは加熱すると色が変わってしまいますのでカフェレストランのメニューで出す時も商品を開発する際も工夫と努力が必要です。
例えばカフェレストランのびわソフトは、ソフトクリームを作る機械に材料を入れてから加熱して殺菌することができません。毎日売り切ります。
「枇杷倶楽部はたくさん出る『ぼろびわ』をなんとかしようという思いから、商品開発をはじめました。ところが近頃ではびわ農家が少なくなり、B級のびわ『ぼろ

びわ』を確保するのに気を使うようになっています。
私も地元富浦で『びわは寒に実を結ぶから子どもが食べてもお腹を壊さない』と聞かされ、びわをたくさん食べて育ちましたからね。時代が変わっても、故郷のびわが毎年豊かに実ってほしい。そして、いつまでも、多くの人に食べてもらいたいなあ、と思っています。」

――― お忙しいところ、お話を聞かせていただいてありがとうございました。穏やかで落ち着きのあるすばらしい接客ぶりの粟田さん。これからも訪れた人々によい思い出を手渡し続けてください。

 

南房総ex-press-みなぷれ-による、耳寄り情報

びわの旬の時期だけ「びわソフト生びわ半分のせ」のメニューが登場します。半分に切った生びわを、びわソフトにのせてパフェに近い感じで楽しめる、旬ならではの一品! ここのカフェレストランでは、びわパフェがいちごパフェの人気を上回りますが、びわソフトも食べたいし、びわパフェも食べたい……という欲張りなスイーツ好きの方には朗報ですね!

まとめ

びわは「葉から種まで無駄なく使える」とも言われるすばらしい果物です。
実には疲労回復の効果があるといわれますし、葉は昔から薬草として使われてきました。
カフェレストランの厨房には「焼酎の中にびわの種を漬けた瓶」がおいてあるとのこと。ちょっとした火傷、虫刺されに効くそうです。
今回は「びわカレー」を紹介しましたが、道の駅とみうら枇杷倶楽部は、とことん、びわの可能性を追求しています。
ショップもくまなくチェックしてびわの可能性を感じてみてください。

(記事の内容はすべて2019年4月23日現在の情報です)

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道の駅とみうら枇杷倶楽部カフェレストラン
営業時間:9:15~18:00
休館日:年中無休
※年間数日、レストラン等一部お休みの場合があります
Tel:0470-33-4611
千葉県南房総市富浦町青木123-1
【公式サイト】
道の駅とみうら枇杷倶楽部
http://www.biwakurabu.jp/
サイクルラック有

 この記事を書いたのは…

あわみなこ
あわみなこ
千葉県松戸市出身
長らく東京でOLをしていましたが、2014年に東京から南房総市へ移住。今は、パソコン個人指導、事務代行、ホームページの作成、クラウドソーシングなど、できることはなんでもやってサバイバル中。
「自分が自分のボスであること」をモットーに日々過ごしています。
ライターの仕事を通してこの地域はもちろん、世界中の人々とつながって生きていきたいと思っています。趣味はブログ、ヨガ、読書など。
(Webサイト)
◆南房総極楽日記 ~Good-by 東京 Go Go 和田町!~
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