大型台風を体験して感じたこと
我が家は4人家族で、子どもが2人(3歳、6歳)います。山側のエリアに住んでいます。
令和元年の台風15号、19号が直撃した南房総。自宅はともに5日程停電しました。
台風15号をあまくみていたため、その被害後は困ることだらけでした。
これからも起こるかもしれない災害に不安をいだいている方がいましたら、私の体験を通して少しでも参考になったら良いな~と思います。
台風15号の被害
台風15号が直撃した夜、2階建ての我が家は強風で揺れていました。私は怖くて全く寝られず朝に。夜中に停電になりましたが、これは想定内。実は私がここに住んで7年の間、たまたま2回停電がありました。今回もこのエリアだけが停電になっているのだろう、いつものようにすぐ解消されるだろうと軽く思っていました。
でも、外に出ると近所の神社のご神木が倒れていてびっくり。
家自体は奇跡的に被害がほぼなかったので、他にどんな被害があるのか、想像がつきませんでした。
朝幼稚園バスを待っていると、一緒に待っている保護者の方の携帯電話に幼稚園の先生から電話がかかってきました。(保護者の方の携帯電話はその後、圏外になってしまったそうです。)幼稚園バスは来ないが幼稚園はやっているとのことで子どもたちと一緒に子ども園へ。私の携帯にも幼稚園から連絡がありましたが、もともとこのエリアは私が利用している携帯電話会社の電波が悪く圏外になることもあったため、着信のメッセージだけ届きました。自宅では電波改善機器やWiFiに頼って通話をしていましたが、台風の影響で光通信が不通に。復旧見込みが不明だったので、台風19号前には電波が良い携帯電話会社に乗りかえました。(光通信は1か月程で復旧しました!)
国道に出ると、信号機全てが消え正面を向いていません。近所だけの停電ではない、大変な被害になっているのかも!?と思いました。道路標識やカーブミラーも折れ曲がっていました。
子ども園に行くとさらにびっくり。大きな木が倒れ、保育所の遊具を直撃していました。先生たちも対応に追われ、大変な様子でした。
近くの道では電柱が倒れ、木や看板が道をふさいで通れない場所も。
携帯電話もインターネットもつながらず、台風の影響でどのような状態になっているのか、全く情報がありませんでした。屋根が無くなっている家もあり、景色が変わっていました。
停電中に困ったこと、対応したこと
大変な被害を受けているのはわかったので、停電もしばらく続くことだろう、と覚悟をしました。
家にある、停電中に使えそうなものをひっぱりだしました。
懐中電灯は小さいものが多く、準備が足りなかった、と反省。台風19号前には大きな懐中電灯やランタンを買い足しました。ガス、水は使えたので、乾物乾麺や即席麺、レトルト、缶詰などを集めました。米や野菜も結構あったのでしばらく食べものは大丈夫そう。
夜は買っていた100均の光るおもちゃや、天井や壁に映像を投影する電池型のおもちゃが役にたちました。
停電中、喘息がある上の子(6歳)の咳がひどくなり、電気で使用するネブライザー(吸入器)がすぐに使えなくて困りました。夜だったのと、喘息のような咳ではなかったのでネブライザーを使用して様子を見たかったのです。最近は定期検診も卒業し、ほとんど病院に通うことなく、元気に過ごせていたので油断していました。薬(吸入薬)も常備していたので安心してしまっていたのです。たまたま家族が発電機を持っていたので電源を取ることができましたが、事前に考えておく必要があった、と思いました。
台風直後は暑い夜が続き、寝苦しかった…。
保冷材が冷たいうちはそれをタオルに包んで首に巻き、効かなくなったら冷えピタをして暑さ対策をしました。充電式の手持ち扇風機は子どもたちが喜んで使っていました。
車内でも涼む日が続きましたが、ガソリンがなくなりそうになったためガソリンスタンドへ。停電になってガソリンスタンドが混んでいるという話しは聞いていていましたが、実際約1時間車でならんでやっと20リットル入れることが!ガソリンを満タンにしておけばよかったー、と後悔しました。
停電中のコンビニ駐車場でコンビニの移動販売車がきていました。何があるのかな、とみるとパンや生活用品を販売中。鍋でご飯を炊くのもちょっと面倒になってきたな~という頃だったので、おにぎりやお弁当があったら嬉しい!と思い聞いてみました、が、なくて残念。結局私は子ども用にパンを購入しました。それでも気軽に買いものができる状態ではなかったのでありがたかったです。
ガソリンスタンドもコンビニの移動販売車も現金の支払いでした。停電中はカードや電子マネーが使えない場所が多くあり、ある程度現金の準備も必要だと実感。
停電が続くと、市内で断水している場所が出てきました。我が家では、ペットボトルに水を入れたり、風呂に水を溜めておいたり、いざという時のために準備を…。結局、我が家では断水しませんでしたが、停電が続くと断水にもなるということを学びました。台風19号前には飲み水を箱買いして準備しました。
災害は他人事ではない!
今回の被害を受けて、災害は他人事ではない!ということを強く実感。
東日本大震災の時、私の祖母は東北で被災し、私も都内で帰宅難民に…。九州に住んでいる友人が最近の大雨や地震で大変だったこともあり、明日は我が身だ、と思っていました。しかし今回の被害で、実際自分がほとんど準備をしていなかったことを思い知らされました。
家族構成によって準備しておくべきものがあり、必要なものの優先順位がある。具体的に想定をしておく必要さを学びました。
南房総の未来
我が子たちはまだ幼いので、実際今回のことをどう感じているかは良くわかりません。
でも、身近な山や海、家や道など、被害のあったところをできるだけ一緒に見ました。
災害協力で来てくれた、電力会社の車や、自衛隊の車、消防車なども見るたびに、
「被害があったから助けに来てくれたんだよ」と説明しました。
数日後、元通りに直っている場所があると子どもたちは、
「ここを直してくれたんだね!良かったね!嬉しいね!」と反応するように。子ども心に感謝する気持ちを持ってくれたのかな~と思いました。
大人も同じで、他県ナンバーの電力会社の車が夜も電柱を直してくれている姿を見たときは、泣きました。ありがたいことです。
災害を経験することは悲しいけれど、それをどう乗り越えていくかということは、生きていく中で大きな財産になるはずです。
まだまだ復興途中ですが、ここを乗り越えられたら人も街ももっとステキになるだろう、と思っています。