「南房総で都市部の人を癒したい」地域おこし協力隊を卒業して~相川千晶さんの場合

2017年11月に南房総市地域おこし協力隊に着任した相川千晶さん。
(詳しくはこちらの記事をどうぞ!⇒
1歳の子どもと一緒に家族で移住し協力隊に。ヘルスツーリズム推進担当・相川千晶さん【南房総市地域おこし協力隊インタビュー】
2020年10月末に任期を満了し、現在は地域おこし協力隊の活動で培った知識やネットワークを活かして、南房総市民として活動を始めようとしています。これからの活動について話を聞きました。

南房総の森の力でセラピーを

地域おこし協力隊として、ヘルスツーリズムに関わっていた千晶さんは、その活動の中で森の力をとても感じたと言います。
「現在、南房総の森は引き継ぎ手の不足から残念ながら荒れてきてしまっていて、荒れていく森を助けるためには都市部の人の力が必要だと思います。都市部では森での癒しを求めている人が多くいるので、都市部とのマッチングを進めていければと考えています。また、南房総はさまざまなセラピストが多い地域なので南房総のカラーが出せるツアーなど企画したいです。そのために、森林浴活動を導く森林浴ファシリテーターという資格も取得中です。」

多様な教育をサポート

地域おこし協力隊に着任時はまだ1歳だった千晶さんの息子さんも今は4歳になりました。子育てを通じて感じたことを反映した活動も行っていきたいと話してくれました。
「これからオープンする岩井駅前交流拠点 「boccs(ボックス)で子どもの教育にも携わりたいなと思っています。南房総の自然は素晴らしく子どもにも良い影響があると思うのですが、都会的な多様な教育機会が南房総ではまだ少ないのが現状です。すでに夫が塾を営んでいますが、夫と協力して個性的な教育活動ができればと思っています。自主性を育んでやりたいことを実現する『プログラミング教室』や『放課後の居場所づくり』に取り組みたいですね、『放課後の居場所づくり』では自然の中の遊びや表現を体感するアートなプログラムを考えています。」

南房総を活かした「ママが自分の時間を生きる」を実現したい

さらに、千晶さんには、実際に自分が南房総で子育てをして都会とは違う子育ての風通しを感じ、「都会のママのメンタルを休めさせてあげたい」という想いが生まれました。
「以前、都会の友人が遊びに来た時に、子どもを預かって友人にはひとりでゆっくりしてもらったんですね。子どもはいつもと違う環境で刺激を受けて楽しく過ごしてくれて、友人はリフレッシュできたと非常に喜んでいて、夕日にも感動していましたね。それが今都会のママが求めていることなんじゃないかなと、実感しました。」

さらに、移住後3年間でできた地元ママのネットワークも活かしたいと考えているそうです。
「南房総のママのネットワークもすごくて、みんな色んな得意ごとがあるんですよね。都会のママのニーズに対して、南房総の森や海の自然の癒しと地元ママの力を合わせれば、『ママが南房総で自分の時間を生きる』ことができると思い、構想を練っている最中なんです。」
「子どもと離れることに罪悪感を感じるママも少なくないですが、南房総というリゾート地で子どもも楽しくてママもひとりでリフレッシュできる、そんなサービスがあればストレスフルなママのメンタルも癒されるのではと思います。このことで、身近な田舎として、南房総に愛着をもってくれたら嬉しいですね。」と、笑顔を見せる千晶さんには、同じ子育てに奮闘するママを応援したい、という気持ちがあふれていました。

まとめ

現在、フリーのwebメディア編集者としても仕事をしながら、南房総の自然を使った自分らしい活動を構想中の千晶さん。地域おこし協力隊の活動や移住生活の中で得たものを、都市部へのアプローチとして活かし、癒しの活動を進めて行ってほしいですね。

フジイ ミツコ

山口県出身。 フォトライター。 南房総の海辺に夫婦で移住し10年ほど。 ふたりの子どもに恵まれ、その子どもたちがつなげて広げてくれるご縁を大切に、彩り豊かな南房総ライフを楽しんでいます。 南房総の素晴らしいロケーションを活かしたフォトグラファーとしても活動中。

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