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和モダン空間でいただくサクサクとんかつ『みやはん』

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『道の駅ちくら潮風王国』近くの千倉海岸沿いに、とんかつ屋『みやはん』が2018年7月にオープンし、まもなく1年が経ちます。
海を眺めながら、落ち着いた空間で食事が楽しめることや、前菜がセットのとんかつ定食が評判です。一度行ったら、きっと誰かに紹介したくなる…そんな素敵なお店『みやはん』をご紹介します。

海が見えるロケーションは最高

『道の駅ちくら潮風王国』から海岸沿いの道路を、JR千倉駅方面へ約700m行ったところに建つ一軒家が『みやはん』です。看板や通り沿いに設置されたのぼり旗が目立つので、見つけにくいことはないでしょう。ただし、海岸沿いの道路はカーブがいくつもあるので、海に見惚れていると見逃すだけでなく危険です。気をつけてください。
駐車場は、店舗横の芝生スペースと、店舗横の小道を入った店背面の砂利エリアとガレージ内にあります。

建物横の門から入り、左に進み庭へ回ると入口があります。店内にはテーブル席と座敷があり、和モダンなインテリアでまとめられた落ち着いた雰囲気です。

席に座って庭側を見ると、ガラス越しに広がるのは千倉の海。そして絶え間なく聞こえてくる波音に、「あぁ、ここでのんびりしたい」と思わず和んでしまいます。

こんなにきちんと前菜が定食についてくるなんて

メニューに目を通すと、人気No.1の「ロースかつ定食1,500円」や箸でも切れる柔らかさの「ヒレかつ定食1,400円」、地元でとれたアジを使った「アジフライ定食1,000円」など、どれも気になります。
いつも迷ってしまうけれど、いろいろ食べたい私は、「レディースかつ定食1,300円」がお気に入りです。「レディースかつ定食」は、ミルフィーユかつとクリームコロッケ、豚の低温ローストの3つが味わえる定食で、さらにデザートがセットという充実の内容。ちなみに“レディース”と付いているけれど、男性も注文可能です。

注文をしてまず出されるのは、運ばれてきた瞬間に歓声を上げてしまいそうなくらい盛り付けも美しい前菜です。しかもサラダのような生野菜そのものではなく、ひとつひとつがきちんと料理されています。旬の素材や季節に応じて内容は頻繁に変わるそうですが、来るたびに新しい味に出会えるのも楽しみのひとつ。

この日は、上から時計回りに
・わかめ入り卵豆腐
・そらまめともち米の蒸し物と卵焼き
・房州ひじきの白和え
・新じゃがいものおまんじゅう 生のりあんかけ

そして、メインの揚げたてのミルフィーユかつが運ばれてきました。サクサクの薄めの衣から生じる軽やかな歯ざわりと、薄くスライスしたお肉を重ねてできた層の間からあふれ出す肉汁…。

「あぁ美味しい」と感じながらも、箸は止まりません。クリームコロッケは、中からお芋がゴロゴロ飛び出します。やわらかいクリームだけでない、食感に変化のあるコロッケです。

とんかつやコロッケは、自家製ソースやハーブ塩などで味の変化を楽しみながら食べられます。
個人的にかなり好きなのが、豚の低温ローストです。豚肉を低温でじっくり火入れしているので、肉がとろけるようにやわらかく、ジューシーに仕上がります。これを食べると、「なんて甘い肉なんだ」と肉の甘みに驚かされます。
『みやはん』のとんかつは油脂がサラッとしているのですが、それでも揚げ物が苦手という方には、この豚の低温ローストを丼ものにした「豚の低温ロースト丼1,100円」がおすすめです。

とんかつはもちろん美味しいけれど、こんなにきちんとした前菜がこの価格で定食についてくるとんかつ店に、いままで出会ったことがありません。
こんなにコストパフォーマンスが高くて大丈夫なの?と心配になってしまいます。

東京・国立市から移住したオーナーご夫婦

『みやはん』を営む宮寺さんご夫婦は、東京都国立市で12年間和食屋を営業してきましたが、「老後は海の近くに暮らしたい」という思いで南房総へ移住しました。ところが希望に合う物件がなかなか見つからず、館山市に住み仕事をしながら約3年かけて探し、現在の物件に出会えたそうです。
「海が見えること」を条件にロケーション重視で探しただけに、海が目の前に広がる最高の立地です。

また「料理人として生産者が近い食材を使いたかった。」
そしてさまざまな食材の中から、千葉県勝浦市の『なるかポーク』を選び、これまでの経験もふまえ、とんかつ屋を開店しました。

宮寺さんご夫婦は、『みやはん』をオープンするにあたって、2017年度『南房総2拠点大学』の講座に参加しました。講座ではローカルビジネスについて学び知識を得ただけでなく、講師陣や運営者をはじめ一緒に受講した仲間とのつながりができました。そのつながりによって食材を紹介してもらう機会もあり、有意義な体験となったそうです。

まとめ

和モダンな雰囲気から大人向きかと思いがちですが、座敷には子供用イスが準備され、メニューには、「お子様セット」もあります。

『みやはん』では、ロースかつ弁当やミルフィーユかつ弁当などのお弁当の注文も受けています。とんかつやアジフライなどは、単品で持ち帰り購入できるので、夕飯のおかずにしたり、パーティの1品にすることも。家では揚げ物をしたくないと思う私のような主婦にも、きっと重宝するでしょう。

『みやはん』のご主人は、ふぐ調理師免許をもつ和食の料理人です。2日前までの予約が必要ですが、3,500円~コースも楽しめるそうです。家族や親せきとの少し改まった会食にも使えるでしょう。

最後に宮寺さんご夫婦に一言お願いすると、「ご家族で気軽に来てください」とのこと。
真剣な表情でとんかつを揚げるご主人と、やわらかな物腰で料理の説明をしながら笑顔で対応する奥様によるお店の雰囲気づくりも、一緒に味わいにきてください。

(注:価格を含め情報はすべて、2019年6月取材時のものです)

とんかつ屋みやはん
営業時間: 11:00~15:00 17:00~21:00(金~月)
11:00~15:00 (火、木)
定休日:水曜日
TEL:050-1579-8624
所在地:千葉県南房総市千倉町平磯1608-2

公式サイト:https://miyahan.amebaownd.com/
公式Facebook:https://www.facebook.com/seamiyahan/
駐車場:店舗横の芝生スペースと、店舗横の小道を入った店背面の砂利エリアとガレージ内。
サイクルラック:あり

 この記事を書いたのは…

choco-love
choco-love
東京都中野区出身。
2016年春に夫のサーフィン好きから出産と同時に、神奈川県川崎市から南房総市に移住。初めての子育てと慣れない田舎暮らしに、1年以上悩みました。
長年してきたスイーツの企画の仕事もしづらくなり、知り合いも少なく孤独を感じることもあったときに、試しに参加してみた南房総市主催「新しい働き方講座」で、WEBライターについて学ぶ。講座で互いに学び合い、支え合う仲間と出会えたことで、ここでの生活が楽しくなってきました。

仲間から教えてもらった南房総の魅力を知る一方で、地域課題について関心が高まりました。南房総に移住してきて、都会との感覚の違いや、情報の少なさ・古さに気づき、自分たちが感じた不便さを少しでも解消できたら、きっと誰かに喜んでもらえる…。そんな思いで、『南房総ex-press』をつくりました。

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