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南房総パン屋めぐり【2】
橋本屋製パン店(館山市)

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「南房総にも美味しいパン屋はあるのかな?」

都市から移住してきたパン好きの私のそんな疑問と好奇心からはじめた、南房総パン屋めぐり。前回につづきオススメの美味しいパン屋をご紹介します。
今回は、南房総のなかで“一番洗練されたパン”を作っている(と個人的に思う)、館山市稲(いな)にある「橋本屋製パン店」です。

インスタで事前に営業中かを確認して行こう!

「橋本屋製パン店」は、以前国道128号沿いにあったのですが、2016年10月に現在の場所に移転しました。現在の店舗は、国道に面していないので、車の出入りは大変ではなくなったのですが、日常的に通らない道を抜けてお店の前まで行かないと、営業しているのかがわからないことが難点でした。
そしてパンが売り切れてしまったら、閉店になってしまうので、行ったら終わっていた…なんてことも何度か経験。

さらにパン職人であるご主人が体調不良により一時休業されて、現在も安定していないため臨時休業が頻繁に発生します。
好きなパン屋だったので、気にかけてはいたのですが、行っても営業していなかったら残念なので、しばらく足が遠のいていました。

最近ネットで検索していたら、「橋本屋製パン店」の開店情報をInstagram(以下:インスタ)で確認できることを知りました。発信される情報も頻度が高く、その週の営業予定日だけでなく、臨時で休業する日や、その日の売切れ閉店情報まで載っています。これまでの前記したような不便さがこれで解消です!

橋本屋製パン店に行く際には、こちらをチェックして行きましょう!
橋本屋製パン店の開店情報のお知らせ(インスタアカウントhashipan1277_3)
https://www.instagram.com/hashipan1277_3/

2019年6月7日~店名が、「ル・タン・ウルー」に変更になりました。
ル・タン・ウルーの開店情報のお知らせ(インスタアカウントle_temps_heureux1277_3)
https://www.instagram.com/le_temps_heureux1277_3/

さわやかで上品な雰囲気のわけは?

「橋本屋製パン店」への行き方は、国道128号を館山から鴨川方面へ向かい、おどや九重店のある「稲交差点」を右折してすぐの「城山踏切」を渡ります。

2つ目の農道に看板があり、ここを左折して、農道を通過した先に店舗があります。この道が狭めなので、ご注意ください。

 

 

 

営業していると、店の前にのぼり旗が立っていますので目印にしてくださいね。

 

店内はアップルグリーンの壁と、木材とタイルを組み合わせた棚が、明るくさわやかで上品な雰囲気。壁の小窓からパンを作っている様子がうかがえます。

ご主人は、以前イギリス・ロンドンに本拠地のある老舗百貨店「フォートナム&メイソン」の銀座店(現在は閉店)にてチーフブーランジェ(フランス語でパン職人の意)を務めていました。
その後、軽井沢の「ベーカリー・レストラン沢村」の立ち上げにも関わっています。だから、パンもお店もさわやかで上品な雰囲気なんですね。
南房総へは、2012年2月に店をオープンする3か月前に移住してきたそうです。

橋本屋製パン店の人気パン

エッジのきいた、独創的でいて洗練されたパンが並ぶ「橋本屋製パン店」。販売している奥様も、「うちはマニアックなパンが多い」と言います。パンは3種類の自家製酵母を使い、国産小麦粉で作られています。

一番手に入りにくい人気パンは、フランスパン「バケット・プレミエール」280円+税です。焼き上げるまでに3日間かけて作られています。以前国道沿いに店舗があった時には、フランスパンにはフランス産の小麦粉を使用していたそうですが、時代のニーズに合わせて現在は国産小麦粉を使用しているそうです。
このフランスパンは、まず焼き加減が素晴らしく、ほんのり焦げめがついているので香ばしさが際立っています。しっかりと焼かれているので、すぐにはやわらかくなりにくく、長い時間食感を楽しめるのです。クープ(切れめ)部分はバリバリ!!、クラスト(表皮)はパリパリと、クラム(中身)のもちもちっとした、本当に美味しいフランスパンの3つの食感の要素を兼ね備えています。

「食パン」380円+税も、フランスパンと同様に、国産小麦粉を使い3日間かけて作られます。パンにはいろいろな作り方がありますが、「橋本屋製パン店」では、高加水に長時間発酵で作るため、生地がダレやすく素人には作りにくいそうです。しかしもっちりしっとりした食感に仕上がります。

食べてみると、もっちりしっとりした食感にも関わらず、口の中でもたつくことなく小麦粉と酵母のあじわいが深くじんわりと旨味が広がります。まずは焼かずにそのままで、次は焼いて食べ比べするのがおすすめです。

「フルティエあんこ」260円+税は、「橋本屋製パン店」のオリジナルあんぱんです。イチジクとチェリーとベリーの赤ワイン漬け入りあんこが入っていて、フルーツの酸味とあんこの甘みが調和したエレガントな味。
フルーツのはじけるプチっとした歯ざわりと、あんこの豆のホクっとした食感の組合せが、これまでのフルーツ系あんぱんの認識をはるかに超えていきます。パン生地はしっとり甘くやわらかく、気持ちまでふんわりするよう…。トッピングのスライスアーモンドのパリッとしたアクセントもきいています。

私のおすすめパンと焼き菓子

「橋本屋製パン店」のパンと焼き菓子の中から、私のおすすめを3品ご紹介します。

「プロ―スト」250円+税は、ピリッとペッパーのきいたパン生地にチーズとサラミが包み込まれた、スティック状のパンです。焼けたチーズの芳醇な香りとサラミの旨味が、むちっとした食感のパン生地と組み合わさり、塩味も強めで一度口にしたら止まらない、あと引く味わい深さ。
奥様も「年齢層高めの男性客が多く、お酒に合うパンが人気」と言います。たしかに「プロ―スト」の他にも、ソーセージや鴨肉を入れたこだわりのある塩味系のパンが並びます。どれもワインやビールとの相性も抜群でしょう。

「クリームパン」180円+税には、自家製のカスタードクリームがたっぷりと詰まっています。とろんとやわらかい口どけのよいカスタードクリームは、バニラビーンズを使った品のある香りの余韻(よいん)が残ります。もったりとしたフラワーペーストを使ったものとは一線を画す、贅沢な大人のクリームパンと言えるでしょう。

「フィナンシェレモン」220円+税は、パン屋さんの作る焼き菓子です。といっても、その完成度は高く、表面にはフォンダン(砂糖衣)がかかり、生地にはレモンピール(レモンのドライフルーツ)がたくさん入っているので香り高い。サクッとしたフォンダンとしっとりとした生地との食感のハーモニーも素晴らしいです。

まとめ

ご主人ひとりで、手間と時間をかけて丁寧に作られるパンのため、作れる数には限りがあり、売れ行きがいいからといって追加生産ができません。早いときには午前中でほとんどパンが売れてしまうこともあります。
一番品ぞろえが多い時間帯を聞くと、「土曜日の朝10時の開店すぐ」とのこと。たくさんの種類から選びたいときには、この時間をねらって行くのがよさそうです。

橋本屋製パン店
営業時間:11:00~17:00(売切れ次第終了)
定休日:日~水曜日+臨時休業あり
TEL /FAX:0470-28-5038
所在地:千葉県館山市稲1277-3
公式Instagram(アカウントhashipan1277_3)
https://www.instagram.com/hashipan1277_3/
2019年6月7日~店名が、「ル・タン・ウルー」に変更になりました。
ル・タン・ウルーの開店情報のお知らせ(インスタアカウントle_temps_heureux1277_3)
https://www.instagram.com/le_temps_heureux1277_3/
駐車場:店の前に4台

【南房総パン屋めぐり】

南房総パン屋めぐり【1】クリケット(鴨川市)

 この記事を書いたのは…

choco-love
choco-love
東京都中野区出身。
2016年春に夫のサーフィン好きから出産と同時に、神奈川県川崎市から南房総市に移住。初めての子育てと慣れない田舎暮らしに、1年以上悩みました。
長年してきたスイーツの企画の仕事もしづらくなり、知り合いも少なく孤独を感じることもあったときに、試しに参加してみた南房総市主催「新しい働き方講座」で、WEBライターについて学ぶ。講座で互いに学び合い、支え合う仲間と出会えたことで、ここでの生活が楽しくなってきました。

仲間から教えてもらった南房総の魅力を知る一方で、地域課題について関心が高まりました。南房総に移住してきて、都会との感覚の違いや、情報の少なさ・古さに気づき、自分たちが感じた不便さを少しでも解消できたら、きっと誰かに喜んでもらえる…。そんな思いで、『南房総ex-press』をつくりました。

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