南房総里山暮らし~ホタル舞う初夏を知らせるウメとクワの実~後編

前編では田んぼの景色とクワの実、カエルやホタルについてお伝えした「南房総里山暮らし~ホタル舞う初夏を知らせるウメとクワの実~」

後編ではウメ仕事やドクダミについてご紹介します。

ウメ仕事のシーズン到来

もいだウメ

春にたくさんの花を咲かせて楽しませてくれたウメの木。初夏を迎え、ウメの実がどんどん膨らんできます。スーパーにはウメ仕事に必要な瓶やリカ―、氷砂糖に塩などが並びはじめ、いよいよシーズンの到来。

私の場合、ウメ干しを作るときは大量に作るので、毎年は仕込みません。まだウメ干しは残っているので、今年もウメ酵素ジュースを仕込みました。人によりレシピはさまざまですが、ウメ:砂糖を1:1で入れ、毎日素手でかき混ぜて作ります。そのときに手に入るビワやヤマモモ、プラムなどを一緒に入れることも。今回は出荷できないビワをたくさん頂いたので、ビワがたっぷり入った贅沢なものになりました。あとはクワの実とクワの葉、ビワの葉を少し加えてみました。

頂き物のビワとウメ

大量の訳アリビワと、友だち宅でもいだウメ。

夏の暑い時期、草刈や田んぼ作業のあとに飲む酵素ジュースは元気の源で、私にとって欠かすことができません。わが家のウメは2キロほどしか収穫できず、友だち宅のウメを分けてもらってウメとビワで7キロの酵素ジュースを仕込みました。残ったウメとお酢、氷砂糖でウメジュースにも初挑戦。ビワではコンポートも作りました。これで今年も外作業を頑張れそうです。

ドクダミ茶にドクダミ風呂

ドクダミの白い花

庭のあちらこちらで白い花を咲かせ、独特の香りを放つドクダミ。この香りが苦手という人もいますが、私は好きです。できれば花が咲く前のものを摘み取り、乾燥させてからお茶にしますが、花が咲いていても私は気にしません。お風呂に入れて、ドクダミ風呂を楽しむこともできます。

軒先でドクダミ乾燥中

軒先でドクダミを乾燥中

何年か前に作った、ドクダミとヘビイチゴの焼酎漬けは、虫刺されのかゆみを押さえるのに今でも活躍してくれています。手間暇かけて育てているものではなく、自然に自生してくれる庭の草を利用するのは、とても楽しく有難い作業。野草に詳しくなれば、里山暮らしを一層豊かなものにしてくれるでしょう。

ドクダミの花が咲き続ける中、ユリが大輪の花を咲かせ、香りを放ちます。そしてアジサイが咲き始めるとそろそろ梅雨入り。雨のお陰で田んぼに水が保たれ、オタマジャクシがせわしなく泳いでいます。晴天の南房総も美しいですが、敢えて雨の日の景色を楽しみに南房総を訪れてみるのもいいものですよ。

南房総里山暮らし~収穫の秋。里山の秋しごととは?~

 

なべたゆかり

熊本生まれ、兵庫育ち。 国内・外を放浪したあと、2011年1月南房総に漂着。 築百年余りの古民家を改修しながら、犬、猫、ヤギとの生活を満喫中。 田んぼや畑だけでなく、イベント出店やライター業など、“暮らしから生まれる百の仕事をこなす”立派な百姓を目指して活動中。 ◆安房暮らしの日常ブログ https://awaawalife.com/ ◆インスタグラム https://www.instagram.com/awaawa_life/?hl=ja

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