南房総は海に囲まれた土地で、昔から漁業が盛んで、魚だけでなく質の良い海藻類が取れる事でも有名です。ワカメ、ひじき、天草…春先から少しずつ時期を変えながら収穫されます。
道の駅「鴨川オーシャンパーク」近くの太夫崎(たいゆうざき)で採れた、とっておきの海藻を「青空市場」で見つけました。
「青空市場」の営業があと少し?
「青空市場」は、道の駅「鴨川オーシャンパーク」内で土日祝日のみ営業する、地元の生産者によって開かれている朝市です。地元で収穫した野菜や果物、海藻などが並びます。
「鴨川オーシャンパーク」の駐車場から情報館の横を通り、物産館への橋を渡らずそのまま真っすぐ行った場所にあります。
現在「青空市場」の店に立つのは、こちらの地主だという安西さん(78歳)。観光系の独立採算制の公務員として長年勤められた安西さんは、南房総の観光の礎(いしずえ)を築いた立役者。昭和40年代『花の房総』として観光の全盛期だったころのお話など、歴史を伺うと尽きることなく、この周辺の知識や情報を話してくれます。
「5月である今の時期は、だいたい朝4時半頃には日が昇り、空も明るいので店を開け始めます。だいたい午前中まで営業しているけれど、80歳近くになり身体もきつくなってきたし、車の運転も大変なので、今年いっぱいで閉めるかもしれない」と言います。(2018年5月21日取材)
鴨川市天津(あまつ)で採れた天然の絶品ひじき
現在国内で流通しているひじきは、9割が韓国産や中国産で、残り1割が国産という割合の通り、非常に貴重な国産ひじき。海外のひじきは養殖が主で、国産は天然ものです。
「青空市場」で見つけたひじきは、当地である鴨川市天津で採れた天然もの。採れたての生ひじきを収穫してそのまま蒸し煮しています。太くて柔らかいのが特長で、旨味や香りがよく絶品のひじきと言えるでしょう!
筆者は海藻の中でも子供の頃からひじきが大好きで、給食で唯一お代わりするのが「ひじきの煮物」でした(笑)。そんなひじき好きがオススメする逸品です。
鴨川市太夫崎で採れた格別ふのり
ふのりは、紅藻類(こうそうるい)の海藻で水に戻すと綺麗な赤紫色をしています。ふのりの産地は、太平洋側を中心に日本各地にありますが、水質や環境に影響されやすく、良質なものはごく限られた地域でのみ採れます。また現代でも人の手により採取されています。
「青空市場」で見つけたふのりは、当地である鴨川市太夫崎で採れた天然もの。ふのりの中でも「のげのり」または「ふくろふのり」と呼ばれる種類です。コリコリとした独特の食感と、磯の香りが特長です。
筆者は、このふのりを水に数分入れて戻し、お味噌汁に入れて食べてみました。コリコリとした歯ごたえを楽しめ、ふわりと香る磯の香りが日常のお味噌汁を格上げしてくれます。
まとめ
今回ご紹介したひじき、ふのりをはじめ「青空市場」で販売されている海藻類は、今あるものだけで今年は終了です。
尚「鴨川オーシャンパーク」の物産館では、同じものを販売していないので、ご注意ください。
青空市場
所在地:千葉県鴨川市江見太夫崎22 (道の駅 鴨川オーシャンパーク内)
営業時間:土日祝日の5:00~12:00頃(日により変動あり)
休業日:平日
太夫崎で採れた寒天で作った「ところてん」が食べられるお店は、こちら!
この記事を書いたのは…
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東京都中野区出身。
2016年春に夫のサーフィン好きから出産と同時に、神奈川県川崎市から南房総市に移住。初めての子育てと慣れない田舎暮らしに、1年以上悩みました。
長年してきたスイーツの企画の仕事もしづらくなり、知り合いも少なく孤独を感じることもあったときに、試しに参加してみた南房総市主催「新しい働き方講座」で、WEBライターについて学ぶ。講座で互いに学び合い、支え合う仲間と出会えたことで、ここでの生活が楽しくなってきました。
仲間から教えてもらった南房総の魅力を知る一方で、地域課題について関心が高まりました。南房総に移住してきて、都会との感覚の違いや、情報の少なさ・古さに気づき、自分たちが感じた不便さを少しでも解消できたら、きっと誰かに喜んでもらえる…。そんな思いで、『南房総ex-press』をつくりました。
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