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南房総の海を食らう!天然ところてん専門店
「ところてん小屋 青木」

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移住後も道の駅めぐりが楽しみな私。
いつでも地元産の新鮮な野菜や魚、加工品を買えるのが魅力です。

南房総の海は魚以外にも、海藻類が豊富に採れる恵まれた地域で、ひじきやわかめなどのほかに、天草(てんぐさ)も採ることができます。
天草は、寒天やところてんの素になる海藻です。

道の駅や産直市場では、干した天草以外にもすぐに食べられるようにパックされたところてんも手軽に買えます。

そんなある日、いつものように行った道の駅で偶然に見つけた小さなお店。
目の前の海で採った天草が原料の天然ところてん専門の店です。
見落としてしまいそうな秘密の場所をみなさんにも紹介しましょう!

 

なつかしさ満載!誰もが一度は食べたあの味

「道の駅 鴨川オーシャンパーク」大駐車場に車を停めると小さな看板が…

ゆるやかなスロープを海方面へしばらく進むと、畑の中にポツンと小さな一軒家。
そんな海辺に近い場所に「ところてん小屋 青木」はあります。
舗装がされてない畑道なので注意して歩きましょう。

哀愁(あいしゅう)があるたたずまい。戸を開けて暖簾(のれん)をくぐると、物静かな店主が迎えてくれます。

シンプルな店内でいただけるメニューはところてんのみ!
それだけでおいしさのこだわりを感じることができそうな予感がします。

ふと、昔駄菓子屋でところてんを食べた記憶がよみがえりました。エアコンもない店先で食べた子供のころの思い出がなつかしい。
それから数十年、久しく食べる機会がなかった…記憶から遠のいていた食べ物かもしれません。

 

海からの贈り物!天然天草で作るところてん

原料の天草は、5月~9月にかけて店主が目の前に広がる「太夫崎(たいゆうざき)海岸」の海に潜って採取します。 この天草を干して、晒(さら)して作られるのが「ところてん」です。
潜って採った天草は粘りがありコシも強い。ところてんにしたときのツルっとしたのどごし、弾力ある食感が半端ない!
もちろん、シンプルな食材だからこそ加工段階での技術もおいしさに影響します。
天草を煮て固め、食べるまでに10時間程かかるそうです。 固さを一定にすることは大変な技術を要します。やわらかくなってしまって、商品にならないこともあるそうです。

 

ひとつひとつの工程にこだわりが感じられるのですが「こだわっていない!」とご主人の弁!
でも私には「ところてん愛に満ちた話」「昔からの作り方を忠実に一生懸命に作る丁寧な仕事」から、こだわりの姿勢を感じずにはいられませんでした。

そして、忘れてならないのが「ところてん突き器」。

みなさんは見たことがありますか?

天草を煮て固めたものを投入。
一気に押し出し、あっという間に麺状のところてんが出来あがり!

プラスチックでできた製品が販売されていたりしますが、こちらのお店は網目の四角の大きさ、枠の大きさを指定した特注品。計算された太さで押し出されたところてんは、口の中で絶妙な食感・のどごしを生み出します。とことんおいしさを求めた、こだわりの味なのです。

 

こだわり2種類の味!おこのみでどーぞ!

なつかしいところてんをいただきましょう!味は?

定番の酢入り

今まで食したことがあるところてんは、酸味がきつかったり、ツーンとする酢独特の刺激臭がありました。

ツルっと口に入れた瞬間「ゴホッ!」とむせて、食べるのに躊躇(ちゅうちょ)したことってないですか?

「あれが苦手!」って人、多いですよね!

でも、こちらのお店のところてんは違います。 酢入りタレは、酢独特のカドがなく「出汁がきいていて味がまろやか!」最後まで飲み干せてしまうぐらい、スーッとのどを通る旨さです。

お客様がおいしく食べられるように味付けにも手抜きがありません。

デザート感覚の黒みつ

ところてんは酢入りが定番ですが、こちらのお店には黒みつもあります。
黒みつは濃厚で、ところてん1本1本に良くからみます。カドがなくまろやかで、くどくない。
口の中いっぱいにほどよい甘さが広がります。

さくらんぼの赤がアクセント!小さな気遣いが感じられます。

 

さあ!どちらの味を食べましょう?!
どちらか選べない!という方、どちらも食すべし!(笑) ツルツルっと、いくらでも食べることができるおいしさです。

 

まとめ

正直、スーパーで購入する商品と違いがあるのか?と半信半疑でした。
1口食べてみておどろき!シンプルな食べ物なだけに、こんなにも材料や作り方で味の違いがあらわれるのだとあらためて感じました。
ぜひみなさんにも体験していただきたい感動の味です。 昔なつかしい風景がよみがえってくるかもしれません。
昔から親しまれてきたこの味を、これからも作り続けていただきたい逸品です。

【ところてん小屋 青木 】
千葉県鴨川市江見太夫崎 (畑の中にあります)
営業時間:10:00~16:00
定休日:不定休
TEL:なし   URL:なし
※お持ち帰りもできます。

※「道の駅 鴨川オーシャンパーク 大駐車場」を目安にしてください。
千葉県鴨川市江見太夫崎22
http://kamogawaocean-park.com/
注意:こちらの施設での販売商品とは異なるものです。

*みなぷれ記事*
「まもなく終了⁉房州産海藻類と鴨川オーシャンパークの「青空市場」もご参考に! 

まもなく終了⁉房州産海藻類と鴨川オーシャンパークの「青空市場」

 この記事を書いたのは…

原みりか
原みりか
茨城県出身。
「いつか、海が見える場所で暮らしたい!」ついにその夢が実現。2017年2月南房総鴨川市に移住しました。毎日、大きな青い海に癒やされています。
年に数回は訪れるほど南房総大好きな私が、移住の決め手となったキーワードは「食、花、温泉、海、自然」
自分の体験とともに、南房総の魅力を発信できたらと思います。

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