南房総花図鑑 その3「桜」

南房総では季節ごとに色々な花が地元民や観光客を楽しませてくれています。この「南房総花図鑑」シリーズでは、南房総でよく見られ、なじみ深い花々をご紹介していきます!

第三回は春の花の代表「桜」です。

桜の見ごろはいつ?

南房総には様々な種類の桜があります。時期を追って代表的な桜をご紹介していきますね。

まず、一般に寒桜と呼ばれる2月頃から咲く桜です。南房総市内では、和田地区の「抱湖園」が有名で、旧暦のお正月(1月末から2月中旬の間の新月)頃の朝に咲くことから、「元朝桜(ガンチョウサクラ)」と呼ばれています。(詳しくはこちらの記事をどうぞ!)
また、富山地区からお隣鋸南町にかけては「頼朝桜(ヨリトモザクラ)」という愛称のついた河津桜が多く見られます。鋸南町の佐久間ダム、保田川沿いは名所として有名です。


いずれも濃いピンク色をしていて、一つの枝にたくさん花をつけるので、枝全体がピンクにおおわれているように思えるほどのボリュームがあり、華やかです。また、開花時期が長いのも特徴。周囲に咲く菜の花や水仙とのコラボレーション、青い海や空とのコントラストも最高なので、写真映えもばっちりですよ。

次に、はかなげな薄いピンク色が特徴のソメイヨシノ。開花は3月末ごろから。色々な場所にありますが、南房総市内では富浦地区の道の駅枇杷倶楽部の川沿いがオススメです。風に舞う花びらが春を感じさせてくれますよ。


また、ソメイヨシノの片親である桜、オオシマザクラも南房総で見ることができます。スポットは富浦地区の大房岬自然公園。白~ごく薄いピンクで、ほのかな香りがあるのが特徴です。

そして、ソメイヨシノと同時期もしくは少し後に咲き始めるのがヤマザクラとヤエザクラです。
どちらも花と葉が同時に出るのと開花期間が長めなのが特徴。
ヤマザクラは日本の桜の原種のひとつで、薄いピンクに柔らかな葉が清楚な桜。南房総の山の中で桜が咲いていたらヤマザクラの可能性が高そうです。


ヤエザクラは名前の通り花弁が多く、濃い目のピンクで丸い豪華な花をたくさんつけます。


南房総での桜の楽しみ方は?

桜を楽しむなら、やはりお花見が一番です。
南房総で人気のお花見スポットといえば、富浦地区の大房岬自然公園。駐車場から少し歩きますが、三種類の桜があるので3月下旬ごろから4月中旬ごろまでお花見が楽しめます。
ソメイヨシノは開花期間が短いので、お花見を予定していたけどもう散ってしまった…ということもあり得ますが、大房岬自然公園ならお花見時期に桜が全くない、という可能性は少なそうですよ。自然公園の広い芝生広場に咲く桜は解放感があり、とてもきれいです。

~南房総花図鑑シリーズ~
「菜の花」
「水仙」
「キンセンカ」
「キンギョソウ&ストック」

フジイ ミツコ

山口県出身。 フォトライター。 南房総の海辺に夫婦で移住し10年ほど。 ふたりの子どもに恵まれ、その子どもたちがつなげて広げてくれるご縁を大切に、彩り豊かな南房総ライフを楽しんでいます。 南房総の素晴らしいロケーションを活かしたフォトグラファーとしても活動中。

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